【及川幸久 海外を分かり易く解説!】北朝鮮の脅威その凄さを韓国新大統領はわかっているのか? シリーズ22

  

 こんにちは、及川幸久です。今日もトランプ大統領のTwitterを見ていきます。

 

北朝鮮がミサイルを発射、トランプ大統領の反応は?

 
 みなさんも、よくご存じのとおり5月14日の日曜日、北朝鮮はまたしてもミサイルの発射を行いました。今回のミサイル発射に対して、トランプ大統領はツイッターでどう反応しているのでしょうか?

 実は、「沈黙」です。何の反応もありません。ホワイトハウスはいち早く報道官を通して、コメントを出していますが、トランプ大統領自身のツイッターでは何も発信していません。この「沈黙」が、トランプ大統領の一つのメッセージ何だろうと思います。

 

トランプ大統領の過去の反応

 
 そこで今日は北朝鮮のミサイルについて、過去のトランプ大統領のツイッターの中でどういった反応があったのか、振り返ってみたいと思います。

 3月時点でのトランプ大統領のツイッターの内容では、

  


 

「北朝鮮は今非常に悪いふるまいをしている。彼らはここ数年アメリカを相手に遊んでいる。中国はそれに対して、ほとんど何も支援してくれていない。」

 


 こういうことを言っています。これが3月時点でのツイッターですが、このあと米中首脳会談がアメリカで行われました。

 

米中首脳会談で行われた取引

 

 トランプ大統領は習近平国家主席と会談を行い、北朝鮮の問題に対して、中国が北にプレッシャーをかけることによって、この問題の解決を手伝って欲しいと依頼をしました。

 問題解決に取組んでもらえるなら、アメリカは元々予定していた中国との貿易赤字問題、特に中国を為替操作国として認定することをやめる。という取引をしていました。

 それから一カ月経過しましたが、今回のミサイルの発射を見受けると、中国は結局、何もしていなかったと言えます。ということは、この3月のツイートとほぼ同じレベルにまた戻ったわけです。中国はほとんど何もしていないのです。

 

アメリカ有力のシンクタンク「ヘリテージ財団」

 
 では、この北朝鮮問題に対してどうすべきなのか。5月14日の北朝鮮ミサイル発射に関して、アメリカのヘリテージ財団というシンクタンクが面白い分析を発表しています。

 ヘリテージ財団は、アメリカのワシントンにはたくさんのシンクタンクがありますが、その中でとくに有力なシンクタンクです。

 このヘリテージ財団は、今回のトランプ政権と最も近いシンクタンクと呼ばれており、特にトランプ政権が下院を通過させたオバマケアの廃止法案づくりの一番の立役者となったところでもあります。私、及川幸久もこのヘリテージ財団に知り合いがいるので、ワシントンに行くと、必ず寄って情報交換をしています。

 

北朝鮮ミサイル発射は、リトマス試験紙!?

 
 さて、ヘリテージ財団は、この今回のミサイル発射について次のような分析をしています。それは、5月15日のミサイル発射はトランプ大統領と韓国新大統領にとってリトマス試験紙に当たるという分析です。

 まず、トランプ大統領にとってどのようなリトマス試験紙なのか。それはすでに報道されているとおり、今回のミサイル発射の特徴は、このミサイルはおそらく太平洋のアメリカの基地、グアムもしくはハワイまで届くぐらいのミサイルであろうということが、すでに言われています。

 これは、アメリカにとっても大変な脅威です。このミサイル発射を見てトランプ大統領がどのような反応するか、リトマス試験紙として北は利用しているわけです。

 つまり、先ほど触れたようにトランプ大統領は、これまで中国を使って、北朝鮮にプレッシャーをかけていましたが、もう中国を使うのはあきらめて、トランプ政権が直接この問題に踏み込んでくるかどうかを北朝鮮は見ているという意味です。

 そして、もうひとつ。韓国の文在寅大統領にとっても、やはりリトマス試験紙だと分析しています。文在寅氏は、選挙期間中から北朝鮮に対して、制裁ではなく対話によって解決すると繰り返し述べています。しかし、実際に大統領として当選してわずか数日後におきたのが、このミサイル発射です。北朝鮮は、この事態に対して、文在寅大統領がどう反応するかを試しているわけです。

 

文在寅大統領の本当の狙いは、南北統一である

 
 文在寅大統領は元々、北朝鮮との融和を強く推進していました。そして、将来、朝鮮半島の南北統一を行うことが本当の狙いです。

 北朝鮮側としては、核兵器・ミサイル保有を許したままでも南北統一を行うのかどうなのか、見極めたいと考えています。

 文在寅大統領は、その可能性が高くトランプチャンネルの第17回でも触れましたが、この人の本当の狙いは南北統一です。たとえ北朝鮮が核兵器やミサイルを保有していたとしても、南北統一をするでしょう。それくらい、北寄りの想いを持っています。

 表面的には、今回のミサイル発射に対して、「断固許さない」などと発言していますが、本当のところは、全く分かりません。

 

北朝鮮に関する非常に恐ろしい分析結果とは

 
 ヘリテージ財団は、今回の分析の中で、もうひとつ非常に恐ろしいことに触れています。それは、北朝鮮が核兵器の一つとして、電磁パルス攻撃ができる能力を持っているのではないかということを示しています。

 

電磁パルス兵器とは?

 
 電磁パルスとは、通常の核兵器よりも非常に高い(高度30キロから数百キロの高高度)ところで、核兵器を爆発させることで起きる現象のことで、この電磁パルス(EMP)の力によって地上に破壊的な影響を与えるという恐ろしい兵器です。

 

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出典:nexusilluminati.blogspot.jp

 
 広島や長崎に落とされた原子爆弾は、上空500m~600mのところで、爆発されています。東京で言うと、東京スカイツリーくらいのあたりで爆発しています。したがって、地上には核爆発による熱波や爆風によって多くの人が亡くなりました。

 この電磁波パルスというのは、はるか高いところで、爆発させるので、地上ではそういった影響がありません。しかし、電磁波パルスによって地上の電子機器一切に対して破壊的な影響が与えられます。そして、地上の現代の文明がすべて崩壊させられ最終的に数千万という人たちが餓死の状態に追い込まれるという恐ろしい兵器です。

 従来型の核兵器で一つの都市を狙うよりも、より広い範囲で、広範囲の地上に対して、もっと破壊的な影響を与えられるということで、大変恐れられております。この電磁パルス兵器をアメリカをターゲットにして使用できる可能性があることを警告しているわけです。
 

北朝鮮の脅威は、すでに恐ろしいレベルまで来ている

 
 ヘリテージ財団は、北朝鮮の脅威は、すでに恐ろしいレベルにまで来ており、そのことを韓国の大統領は分かっていますか?ということを示しています。

 そして、アメリカに対しても、前回のトランプチャンネルで触れましたが、トランプ大統領に対するフェイク・ニュースによって、トランプ大統領の弾劾を行っています。

 5月17日には、アメリカの議会で民主党議員がトランプ大統領の弾劾の告訴を公式に言い始めました。共和党の中でもそれに同調するのではないかという噂も出ています。これを受けて、同日17日、アメリカの株式市場は急落しています。

 

「北朝鮮の脅威」は、本物だ

 
 しかし、今我々が本当に直面しなければいけないのは、「北朝鮮の脅威」であり、これこそがリアルだということをヘリテージ財団は述べています。

 「北朝鮮の脅威」、これは本物です。

以上

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