10月14日、幸福実現党沖縄県本部の山内晃代表と金城竜郎副代表は沖縄県庁を訪れ、翁長沖縄県知事宛てに「日本政府及び米軍への防衛協力要請」の要望書を、基地対策課の運天参事に提出致しました。
平成28年10月14日
沖縄県知事
翁長雄志殿
日本政府及び米軍への防衛協力要請
知事におかれましては、県民の福祉向上、経済振興のため日々、ご尽力下さり誠にありがとうございます。
さて本年8月上旬に中国の尖閣諸島周辺接続水域及びその付近における公船と大量の漁船の同時航行が確認され、知事に中国への抗議要請をさせていただきましたが、元自衛隊幹部によりますと、中国漁船は1隻に30人以上乗船可能な大型船で、搭乗員の多くは海上民兵だということです。単純に計算しても9000人以上の兵士を擁する船団が押し寄せてきたということになり、一個師団が石垣市の行政区に属する海域で軍事演習をしていたことになります。
その証左に、ギリシャ船と衝突し、沈没して救助された中国漁船の船長、甲板長、機関長の3人は、中国の海軍軍人であることが判明しております。まさに異常な事態だと言わざるを得ません。石垣島の漁業者に直接伺ってみても「漁に出てもいつぶつけられるか分からないし、怖い。(船は)大きさがまるで違う。(中国の漁船は)本当に漁師だけかといったら、それも疑問である。なかには得体の知れないのが混ざっているかもしれない。そういった(中国の)人が訓練して国から援助して行くように仕向けているとか、そういった話もある。そんなのが来たら、たまったもんじゃない」と状況の深刻さを吐露されています。
この中国による軍事行動直前の8月1日には、中国の最高裁に当たる最高人民法院が中国の「管轄海域」で違法漁労や領海侵入をした場合に刑事責任を追及できるとする「規定」を定めました。中国は尖閣諸島周辺も自国領海と主張しており、同海域において、我が国の漁船に対し中国公船が厳格な法執行を行う恐れがあります。
我が国の経済水域内であるのに関わらず、先島の漁業者は尖閣諸島周辺で漁をすることを断念せざるを得ないという大変な経済的損失を受けており、勇気を出して漁に出ても、万が一にも中国の公船と接触するようなことでもあれば、中国に捉えられる恐れも出てまいりました。
更に9月25日、中国空軍の戦闘機とみられる航空機など計8機が沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡を通過しました。戦闘機が宮古海峡を通過したのは初めてのことです。中国は西太平洋上で遠洋訓練を行ったものと思われます。
以上、いずれの事案をとりましても、南西諸島周辺はまさに有事だといわざるを得ません。知事におかれましては、このような事態においてなぜ、自衛隊の誘致について政府に強い要請をされないのでしょうか。私共は、県民の生命・財産・安全を守るため、迅速で現実に即した対応を翁長知事に要請させていただくものでございます。
翁長知事に対し、以下の要請をさせていただきます。
1. 沖縄周辺における中国による挑発的な行動に対し、どのような対処が必要・可能であるのか、連絡会議を設置し、対応策を講じること。
2. 政府に対し、尖閣諸島周辺海域の安全を要請してもおられるが、日米安全保障条約第5条に基き、日米強調して不測の事態に備えるよう、更に強く要請をすること。
3. 石垣島、宮古島における政府による衛隊配備着手への受け入れを表明し、中国政府に県民保護のメッセージを示すこと。
以上
私どもは、中国との経済協力や観光客の来沖について深く感謝するものです。しかし、正義の立場からお互いの信頼を損ねる挑発的な行動を許すべきではないと考えます。また、県民の安全確保についてできることは全てやるべきだと考えます。
10月28日までに、この要請文への、ご返答をお願い申し上げます。
提出者
幸福実現党 沖縄県本部
代表 山内 晃
副代表 金城竜郎