菅首相が大手三社に値下げを要請
携帯料金は政府が決めるもの?
幸福実現党
党首 釈量子
菅義偉首相は、携帯電話料金を「絶対に4割下げる」と述べ、大手三社に値下げを要請しています。バラマキが限界を迎えつつある今、民間の利益を減らして料金を下げるのは、形を変えた「買収」と言えます。
しかし、民間企業の価格決定に政府が口出しすることは「共産主義」そのものです。携帯会社の利益を減らせば5Gネットワークへの設備投資も滞り、サービスの質が低下しかねません。政府の「命令」ではなく、自由市場での値下げ競争を促す「規制緩和」を進めるべきです。
高くて複雑な料金のワケ
理由1 大手三社がほぼ独占
携帯市場は大手三社が支配しており、契約者数のシェアは三社のみで約86%(※)に及びます。新規参入には政府の許可や電波の割り当てが必要であり、簡単ではありません。そのため、値下げ競争が働きにくい状況です。
※2020年6月末時点、総務省の統計より
理由2 政府が決める細かい規制
国民のほとんどが使っている携帯の料金を下げようと、政府はさまざまな禁止事項をつくったり、ルールを課したりしてきました。売り上げを落としたくない携帯各社が対応策を打った結果、料金は下がらない上に複雑化しました。
なかなか下がらない日本のスマホ料金
規制では下がらなかった携帯料金
- 2007年
- 通信料金の値下げを促すために「ゼロ円機種」の禁止を求める
- 2016年
- 携帯本体への一定以上の割引を抑制
- 2019年
- 「ゼロ円機種」に続き「実質ゼロ円機種」も禁止するため、機種割引の条件や、その上限を細かく設定
- 携帯ショップによる割引やキャッシュバックにも制限が設けられる
- 2020年
- 料金体系が分かりにくいとして、携帯料金の解説サイトの開設を要請へ
「ゼロ円機種」禁止の結果は?
「ゼロ円機種」が禁止になったため、携帯会社は通信料を割り引くことで機種の価格を実質的に下げる「実質ゼロ円機種」という販売手法を生み出す。トータルで消費者の負担は大差なく、むしろ上昇したケースも。
値下げは「政府の命令」ではなく、「自由競争」で
1 電波オークションで参入促進
携帯電話事業には、電波を使う権利が必要です。他国では、政府がオークションを開催し、落札した事業者に利用の免許を与える「電波オークション」という制度を導入しています。一方、日本では、総務省が電波を割り当てているため、携帯大手と行政の間に癒着が生まれ、料金が高止まりしている面があります。いわゆる格安携帯会社も、大手三社から通信設備を借りてサービスを提供しているため、不利な競争を強いられています。十分に有効利用されていない電波を整理すれば参入の余地が増え、値下げにつながります。
海外の電波オークションの事例
- 【アメリカ】
- 1994年以降、100回以上のオークションを開催。競争が促され、計1000億ドル以上の国庫収入も獲得。
- 【ドイツ】
- 2019年、5G向けのオークションを開催。
新規参入業者も参入し、落札総額は8000億円以上。両国とも、近年まで料金が下がり続けている(グラフ参照)
2 政府の仕事は公平なルール設定
過度な「囲い込み」や「高額な違約金」などは、消費者の不利益になり、公平な競争を守るためのルール設定は必要です。しかし、携帯会社の利益率や投資額に口を出し、値下げ圧力を加えることは、企業努力の否定と同じです。このような社会主義的なやり方は経済発展を阻害するため、やめるべきです。
地方議員レポート
わが党公認議員の活躍で、中国の拠点化計画を阻止
香川県
東かがわ市議
宮脇 美智子
香川県東かがわ市では2017年から、中国の「北京市海淀外国語実験学校」(以下、海淀学校)と交流がありました。同市は2019年度末に、閉校した市立福栄小学校の土地・建物を海淀学校に無償貸与する計画を進めていました。この計画は当時、住民に知らされていませんでした。
2019年12月、幸福実現党公認の宮脇市議は議会の一般質問で海淀学校への貸与計画の全体像や、市民への説明について指摘。これをきっかけに、その計画は住民に知られるようになり、反対の声があがりました。支援者の協力もあり、市民でつくる「福栄の将来を考える会」が署名活動を行い、3,802筆の反対署名が集まりました。署名は市長宛てに提出され、3月の一般質問で市長は「福栄小学校の拠点化は中止し、先方にお断りする」と答弁、拠点化は阻止されました。
ただし、9月一般質問に対して、市長、教育長より「海淀学校との交流は継続していく」という旨の答弁がありました。宮脇市議は「人権無視の中国共産党の指導下にある学校との交流は望ましくありません。わが党は引き続き反対の声をあげてまいります」と決意を述べています。
旧市立福栄小学校
計画の反対を訴える看板
幸福実現党 公式チャンネル
「言論チャンネル」配信中
政治や経済、社会保障、国際関係など時事問題の気になるテーマを取り上げ、本音の議論を進めます。
最新刊