国防増税、反撃能力…これで日本は守れるの?
幸福実現党
党首 釈量子
政府はこのほど「反撃能力の保有」を明記した国家安全保障戦略などの「安保3文書」を閣議決定しました。防衛強化への大きな一歩ではありますが、この内容で日本を守るために十分と言えるのでしょうか。また、防衛費増額のための増税が議論されていますが、増税は国民生活を圧迫し、国力を低下させてしまいます。日本を守るためにどうすればいいかを考えます。
中・北・露との三正面かつてない国防の危機
日本は中国・北朝鮮・ロシアという3 つの核保有国に囲まれ、かつてない危機に直面しています。中国の習近平政権は三期目に入り、台湾侵攻と沖縄・尖閣有事が目前に迫っています。また北朝鮮のミサイル発射回数は2022年、過去最多を記録しました。さらには、日本の対露強硬外交が中露接近を招き、ロシアの爆撃機や軍艦が日本周辺での活動を活発化させています。
これらに対して、政府は具体的な行動を起こすことなく、「抗議」を繰り返すばかりです。
防衛費増額も効果は…
日本政府はようやく防衛費を増額し、敵のミサイル発射基地などを攻撃する「反撃能力」を保有するという方針を打ち出しました。しかし、その中身は「2027年度までにアメリカからトマホークミサイルを購入する」といった非常に悠長なものです。
また、核保有国に対して中途半端にミサイルによる反撃を行えば、核による報復を受けかねず、かえって危険が増す懸念があります。
増税で経済はガタガタ
増額する防衛費を賄うために、政府は法人税や所得税等の増税を行う方針です。すでに国民負担率(※)は 46.5%であり、これ以上の増税はコロナ・物価高で疲弊した経済に追い打ちをかけることになります。国民の安全を守るために国力そのものが低下するのであれば元も子もありません。
※国民所得に占める税金や社会保険料の割合
愛する日本を守り抜く3つの提言
1.核保有による抑止力
バイデン米大統領は「民主主義国家」対「専制国家」の図式で世界を大きく分断しており、核戦争の危機が高まっています。北朝鮮の核でさえアメリカに届く今、アメリカが身を挺して日本を守ってくれる保証はありません。また、日本が「ノーモア・ヒロシマ」を掲げていたとしても、他国はその国の「正義」のもとに核を使用する可能性があります。日米同盟を堅持しつつ、日本は「自分の国は自分で守る」体制を整えることが急務です。憲法9条の抜本的改正とともに「非核三原則」を撤廃し、アメリカとの核シェアリングや、自衛のための核装備を進め、「二度と核を落とされない国づくり」を目指すべきです。
2.自国の防衛産業の維持・育成
近年、日本企業の防衛事業からの撤退が相次いでいます。取引先が原則防衛省・自衛隊に限られ、企業にとって採算が合わないことが原因の一つです。しかし防衛装備を他国に依存した状態では、防衛費を増額しても、米国製のトマホーク購入のように、資金が海外の軍事産業に流れていくばかりです。自主防衛の実現には、自国の防衛産業の維持・育成が欠かせません。そのためには産官学の連携が必要になります。憲法9条の改正とともに、「大学では軍事目的の研究ができない」という縛りを政治の力で乗り越えるべきです。
3.防衛費は政府の「減量」で確保
政府は防衛費増額をめぐり、「歳出削減をしても毎年約1兆円が不足する」としています。しかし実際は、削減すべき政府の“ 無駄”はたくさんあるはずです。コロナ禍以降、政府の経済政策には数兆円規模のバラマキが続いています。また、デジタル庁やこども家庭庁といった、役割が重複する新たな省庁の創設も続けています。安易な増税や国債発行の前に、まず政府は税収の二倍のお金を使い続けるといった借金体質を改善すべきです。
税金の無駄遣いの一例
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