憲法記念日にあたって(党声明)

 本日、憲法記念日を迎えました。日本国憲法の施行から69年、わが国の平和と繁栄を「平和憲法がもたらした恩恵」と捉える向きもありますが、戦後日本の平和が保たれてきたのは、自衛隊の存在と、日米同盟による抑止力が機能してきたからにほかなりません。

 核ミサイル保有を急ぐ北朝鮮や覇権主義にひた走る中国など、わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増すなか、憲法前文にあるような、自国民の安全と生存を他国民の善意に委ねる「空想的平和主義」に浸っている暇はありません。集団的自衛権の行使容認を含む安保関連法の廃止を求める政治勢力もありますが、“今、そこにある危機”から日本を守り抜くための抑止力強化は待ったなしです。日米同盟を強化するとともに、米国の退潮も見据え、憲法9条改正をはじめ、「自分の国は自分で守る」体制構築を急がねばなりません。特に、日本への核攻撃を思いとどまらせるための具体的な手立てを講じるべきであり、敵基地攻撃能力の保有や、自衛のための核装備を進めるべきです。

 戦後日本は、憲法9条の制約下にあって、難解な憲法解釈を積み重ねることで、国際情勢の変化に対応してきました。安保政策の不備を補う立法措置を講じるたびに、9条を巡る不毛な“神学論争”が繰り広げられてきたのが実情ですが、誇りある主権国家として、国家防衛の意思を内外に鮮明にすべきです。

 そもそも日本国憲法は、戦後、GHQにより押し付けられたものにほかなりません。わが党は立党直後の2009年6月、「新・日本国憲法 試案」を世に問い、新たな憲法制定の必要性を訴えてきました。戦後70年を経て、日本人自らの手で憲法を創り直すことで、「戦後」に終止符を打ち、真の独立国家としての新生を図るべきと考えます。

 安倍晋三首相が参院選で憲法改正を争点とする意向を示す一方、自民党は公約では、改憲を前面に出さない方針のようですが、党利党略優先の政治姿勢は目に余るものがあります。わが党は、9条改正をはじめ憲法改正を堂々と提起し、政策論争に臨む決意です。国民の皆さまのご理解を心よりお願い申し上げます。

憲法記念日にあたって【党声明】

 

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