6月20日(木)、第25回参議院議員選挙に際し、東京都港区の幸福実現党本部で、幸福実現党党首・釈量子の比例代表選挙立候補表明記者会見を行いました。
冒頭で釈党首は、「比例代表から立候補する」ことを表明。党はこれまでに比例代表に1人、都道府県選挙区に9人の公認を発表しており、現時点で立候補を予定しているのは合計11人となります。
19日に行われた党首討論については、「香港で大規模なデモがあり、安倍晋三首相がイラン訪問中にタンカーの爆破事件があって、戦争の危機さえよぎる緊迫した状況ですが、外交・安全保障に関する言及はほぼありませんでした」と批判しています。
立党以来、一貫して北朝鮮や中国の脅威に対して「自分の国は自分で守る体制の構築」を掲げてきたことなどを挙げ、次期参院選の主要政策として「外交・国防」「経済・財政」を中心に発表しました。
外交・国防:中国封じ込めへの参画
「外交・国防」政策については、「今すぐ取り組むべきことは、トランプ政権主導の中国封じ込めに積極的に参加すること」とし、「憲法9条の改正」「防衛費の倍増による装備の充実・強化」を挙げました。
菅義偉官房長官が香港のデモに関して、「大きな関心を持って注視している」などと発言したことについて、「『注視』や『期待』という言葉は、価値判断を加えないということかと思うが、日本の外交の弱さが如実に出ている」と発言。日本が「正義の軸」を持ち、「自由・民主・信仰」といった価値観を同じくする国々と、対中包囲網づくりに取り組むべきとしています。特に、「日露平和条約の早期の締結で、中露の分断を図る」「日台関係基本法を制定し、同盟関係を念頭に、独立国として承認、国交回復を目指したい」と、日露・日台関係の強化を挙げました。
経済・財政:名目5%超の経済成長で、未来産業を実現へ
「経済・財政」に関しては、GDP実質3%、名目5%超の持続的な経済成長を実現するとの目標を打ち出しました。消費税は5%へ引き下げ、法人税は実効税率10%台へ引き下げるなど大胆な減税政策を掲げるとともに、「徹底的に規制を緩和し、大胆な投資を行い、新たな基幹産業を立ち上げる。特に日本を出た製造業の国内回帰を促し、“Made in Japan”“Buy Japanese”を実行したい」と訴えています。
財政再建に関しては、「今、あまりに簡単に“増税”と言い過ぎているのではないか。その前に政府部門のリストラが必要。『省益あって、国益なし』という姿勢は許されない」として、政府の支出を見直すとともに、持続的な経済成長による財政再建を目指すとしました。
さらに、「未来産業・交通革命に10年で200兆円投資するという大迫力の政策を掲げた」とし、全国のリニア新幹線網の整備による「交通革命」を起こすことや、「自動車産業は航空産業に近づき、航空産業は宇宙産業に進む」といった未来産業のビジョンを紹介しました。
釈党首は最後に、幸福実現党が宗教政党であることについて言及。日本が中国の人権蹂躙、特に宗教弾圧に対して声を上げられていないことについて、「人間の尊厳の根拠には信仰心、宗教が必要です。自由・民主の根源にある信仰心、宗教を認めないと、形だけで中身がなくなってしまう」としています。また、「イスラム社会は政教一致の国なので、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の国々の仲介役を日本が果たすには、宗教を非常に軽く見たり、あるいは信仰心を否定するような政治家では外交などできないのではないでしょうか」とし、「日本でしっかりと、精神的な軸に基づく国づくりをさせていただきたい」と締めくくりました。
質疑応答では「軽減税率をどう考えているか」という質問に対し、釈党首は、「店内で税率が違うというのは非常に複雑で店側の負担が大きく、『最小徴税費の原則』にも反する。こんなに複雑になるなら店をたたむという声も多くいただいている。軽減税率を導入するくらいなら、増税しない方が良いと考えている」との考えを述べています。