1月29日、沖縄県本部は、沖縄県議会議長宛てに、「中国の脅威から台湾・先島の防衛を求める意見書を決議することを求める陳情書」を提出致しました。
2月13日現在、同陳情は、沖縄県議会の他、次の28自治体に対して行いました。
名護市、国頭村、大宜味村、今帰仁村、本部町、恩納村、宜野座村、金武町、東村、伊江村、伊平屋村、伊是名村、沖縄市、うるま市、宜野湾市、浦添市、西原町、北中城村、中城村、那覇市、豊見城市、糸満市、南城市、与那原町、南風原町、八重瀬町、北大東村、南大東村
沖縄県議会に陳情書を提出
令和3年1月29日
沖縄県議会
議長 赤嶺 昇 殿
幸福実現党 沖縄県本部
代表 下地 玲子
中国の脅威から台湾・先島の防衛を求める意見書を決議することを求める陳情書
1月12日の日経新聞社の郵送世論調査で、「中国を脅威と感じるか」という質問に対し、「脅威と感じる」(56%)「どちらかといえば脅威を感じる」(30%)の合計は86%で、初めて北朝鮮の82%を上回りました。
その脅威は、中国の香港、台湾政策に現れています。
米国の大統領選挙でバイデン氏が大統領への当確を示すやいなや、香港警察が拘束した香港の活動家に対し、執行猶予なしの懲役刑を課し、さらに香港最後の民主主義の砦と言われたアップルデイリーニュースの経営者を逮捕、米連邦議会がバイデン氏の勝利を最終的に認定した1月6日には、香港の活動家50名を逮捕しました。
50年間、一国二制度を約束したはずの香港の自由を奪い、台湾周辺においては、台湾の防空識別圏を超えた飛行を繰り返したり、台湾への上陸作戦を想定した軍事訓練を公表して、圧力をかけ続けております。
中国は近年、台湾との友好国を経済援助などによって懐柔し、台湾との国交断交を促しており、現在台湾と国交がある国は17 か国まで落ち込んでいます。
中国は今年、中国共産党立党100年を迎えます。
今や、香港、台湾を一党独裁の全体主義下に置き、世界の覇権を握ろうとする中国の思惑を正視することなくして、日本の主権を守り抜くことはできません。
その道標として、台湾を主権国家として認め、台湾との経済、安全保障連携を強くしていくことによって国際社会においてリーダーシップを発揮し、自由で開かれたインド太平洋地域の平和に貢献することこそが、今日本に最も必要とされることなのではないでしょうか。
中国包囲網を形成するとともに、台湾の孤立化を防ぐためにも、日本は日台間の連携を強化するとの決断を下すべきです。
その際、対中弾道ミサイル防衛能力の向上は喫緊の課題となります。中国は、日本を含むアジア太平洋地域を射程に収める中距離弾道ミサイルの充実を図っています。迎撃ミサイルシステムの充実だけでは国民を守り切ることはできない、という現実を直視し、抑止力強化のために、攻撃能力の保有なども急ぐべきであります。
昨年米連邦議会調査局、米国防総省が公表したレポートによれば、中国海軍の艦船数は米国海軍を抜いています。
米国は海軍艦船を世界に展開しておりますが、中国は米国を上回る艦船をアジアに集中させており、アジアにおける米中の軍事力の均衡は大きく崩れてきております。
このような中、中国公船が昨年、尖閣周辺の接続水域に航行した日数は333日間で、過去最多となりました。
今年も元日から中国公船は尖閣周辺を航行し続けておりますが、海保が1,000トン級の巡視船4隻で対応しているのに対し、中国海警局は、5,000トン型と3,000トン型各1隻、1,000トン型2隻の布陣が多いとされます。今後海保は6,500トン型の巡視船を投入する予定ですが、中国は既に世界最大級12,000トンの巡視船を2隻保有しています。中国海警局の1,000トン以上の警備船の数は、日本の同クラスの巡視船の3倍であり、歴然としたこの力の差によって、尖閣諸島周辺は今、これまでで最も不安定化していると言えます。
安全保障の要は、力の不均衡を起こさないことです。中国に尖閣諸島上陸の隙を与えてはなりません。海保の装備拡充、さらにグレーゾーンに対処するため、「領域警備法」を制定し、国家主権に対する侵害を排除するために必要な武器使用を認め、海上保安庁、警察に領域警備の任務を付与するなどすべきです。
以下、議会において、下記の意見書を可決し政府へ提出することを陳情いたします。
― 記 ―
一、尖閣周辺及び先島警備ための、海保装備の拡充をし、中国海警との勢力不均衡を解消すること。
一、グレーゾーン対処に向けた「領域警備法」を制定すること。
一、「日台基本関係法」を制定し、台湾との関係を強化すること。
一、日台FTAを締結、台湾のTPP参加を促して自由主義圏の経済関係を強化すること。
一、日台の安全保障の交流を行うこと。
一、台湾との同盟関係を念頭に、台湾が独立国家であることを承認し国交回復を図ること。
一、米国とも協力し台湾の国連への加盟など国際社会への復帰を後押しすること。
一、敵基地攻撃能力の保持検討も含めたミサイル防衛体制を早急に構築すること。
以上
那覇市議会に提出
南城市議会に提出
名護市議会に提出
西原町議会に提出
北中城村議会に提出