中国共産党による人権弾圧を許してはいけない
幸福実現党
党首 釈量子
中国共産党は今年7月23日、結党100年となります。そして香港、ウイグル、チベット、南モンゴルなどで思想・信条・信教の自由を奪い、悲惨な人権弾圧を続けています。そうした悪事を隠蔽している、全体主義国家・中国を許してはなりません。
日本は欧米諸国と団結し、アジアの平和をつくるべく、声を上げるべきです。
拡がり続ける中国共産党の「恐怖の支配」
東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)
強制収容所での暴行と虐殺
中国共産党は罪のない300万人以上のウイグル人を「再教育」と称して強制収容所に収容しています。そこでは拷問や虐待により、多くのウイグル人が命を落としています。
中国各省の出生率の比較
出典:オーストラリア戦略政策研究所「Family De-planning: The Coercive Campaign to Drive Down Indigenous Birth-rates in Xinjiang」より作成
チベット(チベット自治区)
宗教弾圧、文化の抹消
チベットでは寺院の多くが破壊され、拘束や拷問・殺害が繰り返されています。中国政府への抗議のために2009年以来、150人以上の仏教徒が抗議の焼身自殺を図りました。
南モンゴル(内モンゴル自治区)
母国語消滅の危機
中国共産党はモンゴル語教育の機会を減らしたり、地元メディアのモンゴル語放送を中国語に置き換えるなど、言語や文化を消し去ろうとしています。
中国大使館前で抗議するモンゴル人
Mongolian Protest in front of Chinese Embassy/does_not_travel_often
香港
一国二制度の完全消滅
「国家安全維持法」による民主派への弾圧・粛清が強化されています。中国への「愛国教育」の導入や、民主派議員を議会から排除する選挙制度の変更などを通じて「香港の中国化」が進んでいます。
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不幸の真っただ中にある人々に「自由」を
欧米諸国は人権弾圧に加担した中国政府関係者に制裁を発動するなど、中国への責任追及の姿勢を明確にしています。一方で日本政府はウイグル問題のジェノサイド認定を見送るなど、具体的な行動は避けています。こうした優柔不断な親中外交は中国の悪事を助長しているといえます。
zapper – stock.adobe.com
日本の指針
自由主義国と連携しアジア諸国のリーダーとして中国の覇権拡大を抑止する。
企業の国内回帰で中国依存を減らし、米中への二股外交を終わらせる。
在日ウイグル人インタビュー
中国に飲み込まれたウイグルの惨状
今こそ日本が立ち上がる時!
現在、中央アジアの「東トルキスタン」は中国に植民地化され、「新疆ウイグル自治区」と呼ばれている。そこでは300万人ものウイグル人が強制収容所に入れられ、共産党への忠誠心を誓わせる洗脳教育、イスラム教への徹底的な弾圧、拷問や性的虐待などが行われている。こうしたウイグルの実態を伝える『ウイグル・ジェノサイド』の著者ムカイダイス氏に話を聞いた。
収容所内のウイグル人
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日本人が理解していない
「中国共産党の恐ろしさ」
中国が奉じる共産主義は、人間をモノとして扱い、尊厳を奪い、「生きるのも死ぬのも為政者次第」という考え方の下で人々を洗脳します。彼らはまず人口を増やし、それを自分の思う通りの「武器」にして、他国に大量に放ち、人々の文化や人間性を攻撃します。「誇り高く生きること」を奪うことが中国共産党の一番の恐ろしさです。
私たちは植民地化を、今まで一回も、魂のレベルで受け入れたことはありません。しかし、その戦う意思を支えている私たちの文学、思想、言語が消滅の危機にあります。一つの民族からそれらを取ったときにどうなるかを、中国共産党は計算し尽くし、奪おうとしています。彼らは私たちを「共産党に立ち向かったり、言うことを聞かなかったりすると死ぬんだ」という恐怖に陥れ、「奴隷的な人間」にしたいのです。
日本が「ジェノサイド認定」を
することの意義は大きい
無実の人々を強制収容所に入れている中国の行為は「アジアの恥」と思うべきで、アジアの国々から声を上げるべきです。
国連は実際、何の役にも立っていません。非難決議一つ出していません。それよりもウイグルで起こっていることを「ジェノサイド」と認定してくれた五カ国の方がありがたいです。認定した時点で、「私たち人間の国は中国を許さないぞ」と態度を示したということです。日本にはせめてジェノサイド認定を出してほしいんです。アメリカやイギリスという世界をリードする民主主義の素晴らしい国々が出しているのに、日本だけ出さないというのは国際的に孤立し、恥ずかしいことです。
そして、イスラム世界に対しても、日本はウイグルについてもっと情報発信をすべきです。イスラム世界に対する中国のマスメディアの影響力は凄まじいものがあります。また、アメリカがいくらウイグル問題について発信しても、イスラム世界はアメリカに不信感を持っているので、それを信じていない部分があるのです。
一方、イスラム世界に信頼されている日本が「ウイグル人が本当はこんなひどいめに遭っている」と伝え、イスラム世界の人々がそれを信じ始めたら中国はおしまいなんです。日本の一番の外交の力は「イスラム世界とのパートナーシップ」だと思います。その意味で日本はウイグルの独立のために頑張っていただきたいです。日本にはまだその力があると信じています。
「人間の尊厳」を守るために戦う
ウイグルの問題は、「一つの中国のある地域の民族弾圧の問題」ではありません。中国の宣伝によって「古いにしえからウイグルは私たちの一部」という嘘が通っているために、私たちが「分離主義者」などと言われています。しかし、私たちはあくまでも「独立を取り戻そうとしている」のです。
植民地化というのは「平和」ではありません。植民地になる運命を受け入れた結果、今、300万人が強制収容所に捕えられ、無念の内に死んでいます。この意味で私は自分の祖先を「非常に愚かなことをした」と思っています。人間の尊厳を奪われるくらいなら戦って死んだ方が幸せだと、ウイグル人は皆そう思っています。
日本は「戦わないことが平和」などと甘いことを言っていてはいけません。未来の子供たちに対し、大人として責任を持てないときの苦しさを、ウイグルで起きていることを見て感じてほしいのです。
日本をはじめアジアの人々に、せめて「中国共産党は悪質でいろんなことで人類を不幸にする」ということを知って頂きたいです。そして「アジアや世界の人たちが誰一人私たちみたいにならないように」という自覚をもって生きるべきであると、教えて頂きたいのです。
ムカイダイス
(プロフィール)
東トルキスタン・ウルムチ出身のウイグル人。
千葉大学非常勤講師。上海華東師範大学ロシア語学科卒業。神奈川大学歴史民俗資料学研究科
博士課程修了。世界文学会会員。訳書に『ああ、ウイグルの大地』、『ウイグル新鋭詩人選詩集』河合
眞共訳( 左右社) 等、他に『万葉集』、『百人一首』、関岡英之著
『旧帝国陸軍知られざる地政学戦略―見果てぬ防共回廊』等のウイグル語訳を手掛ける。
参考 【Web限定ロングバージョン】在日ウイグル人ムカイダイス氏インタビュー
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