9月6日(水)、水橋真治党富山県本部代表(滑川市議会議員)が、新田八朗富山県知事宛の「物価の安定と安定した電力供給のために原子力発電所の再稼働促進を求める要望書」を提出いたしました。
要望書を渡す水橋真治党富山県本部代表・滑川市議会議員(中央)と中井栄美子党富山県本部副代表(右側)
令和5年9月6日
富山県知事
新田 八朗 殿
幸福実現党 富山県本部
代表 水橋 真治
物価の安定と安定した電力供給のために原子力発電所の再稼働促進を求める要望書
昨今、ガソリンがリッター200円に迫る等、物価の上昇は県民の生活を直撃しております。なかでも、電気代の急激な値上がりは、家計のみならず、企業の経営に重くのしかかっています。電気料金の高騰は、すべての物の価格上昇に悪影響を与えるものです。
この厳しい電気料金の高騰に対し、政府は「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による一時的な支援策を実施していますが、1200兆円の累積債務も抱え、世界的なインフレや金利上昇の危機が迫る日本が、補助金政策を維持する余力はないと考えられます。それでも補助金政策を強行すれば、いずれ増税となって国民に跳ね返り、支援策が真逆の結果を招くことになりかねません。
さらに日本の電源構成は、不安定な再生可能エネルギーが年々増え続けており、これを支えるために古くなった火力発電所を動かしています。しかし、こうした老朽化した発電所は、故障のリスクも高く、大きな電源が緊急停止に見舞われたら、電力需給のバランスが崩れ、大停電を招く恐れもあります。
エネルギー安全保障の観点では、近年は国際問題が緊迫して戦争の危機にあり、化石燃料の輸入が急に途絶える可能性もあります。火力発電のこうした弱点を、国産のエネルギー源である太陽光発電等の再生可能エネルギーが補えるかと言えば、現行技術では災害に極めて弱く、主力電源とするのは心もとないのが現状です。このような切迫した我が国のエネルギー事情を解決するには、原子力発電所の再稼働が不可欠です。原発の場合、有事において輸入が途絶え化石燃料が尽きても、原発なら少ない燃料の備蓄で長く電力を供給できます。また原発の稼働数を増やせば、化石燃料の費用を抑えることができ、電気代も安くなります。実際に、電力大手7社の家庭向けの規制料金が6月1日から値上げされ、標準的な家庭で14~42%引き上げることになりましたが、原発の再稼働が進んでいる関西、九州電力は、規制料金の値上げ申請をしませんでした。
しかし、こうした原発の再稼働の障害となっているのが、原子力規制委員会です。原子力規制委員会は、過剰な規制を行い、審査の長期化や負担増をもたらしています。同委員会は、法的根拠が不明なまま、特定重大事故等対処施設などを理由に原発の再稼働を遅らせることで、電気料金の高騰を招き、国民の生活を苦しめています。これはある意味で「私有財産の侵害が巨大なかたちで行われている」とも見ることができ、憲法第29条の精神に反すると言えるでしょう。
県知事及び県の関連機関におかれましては、県民の生活を守るために、国及び関係機関に下記の事項を、強く要望するようお願い申し上げます。
記
一 現存する全ての原子力発電所の稼働を検討し、可能なものは迅速な稼働を進めること。特に北陸電力管轄の志賀原発の再稼働は、特例的処置で認めること。
二 「特定重大事故等対処施設」等の法的根拠が不明な過剰規制は直ちに撤廃し、運転中審査で対応すること。
三 抜本的な原子力規制委員会の改革を行うこと。
四 原子力発電に係る問題を自治体や電力会社任せとするのではなく、政府が責任をもって対処すること。
以上