【幸福実現党NEWS】教育無償化は教育にも家計にもマイナス 子供に必要なのは質の高い教育

 

教育無償化は教育にも家計にもマイナス
子供に必要なのは質の高い教育

 

釈量子

幸福実現党

党首 釈量子

教育無償化に向けた動きが広がっています。11月には教育無償化の実現を掲げた新党が現れ、12月には政府が少子化対策の一環として、多子世帯(3人以上)に対する大学無償化を打ち出しました。さらに地方自治体においても、東京都や大阪府をはじめ、私立高校の授業料等を自治体が負担する方針が出ています。一見、親切に思える無償化ですが、日本全体が衰退しかねない大きな問題が潜んでいます。

 

タダほど怖いものはない! 教育無償化の落とし穴

「事実上の国有化」で私立学校の質が落ちる

大阪府では私立高校の無償化に向け、府が授業料を年63万円まで補助する方針です。しかし、超過分は学校が負担する仕組みのため、学校は授業料を容易に上げられなくなります。実質、授業料を国が左右することを意味し、事実上の国有化につながります。(下図)そもそも私立学校の良さは公立学校以上に独自性を発揮できることにあり、授業料が高くてもそれに見合った生徒が集まる工夫や努力をしています。そこに国や自治体が介入して内容に制限をかけることになれば、学問の自由やプロ意識を損ない、教育の質が下がってしまいます。これは教育の無償化を掲げたマルクスの「共産党宣言」と同じ考え方です。

大阪府による高校無償化の制度
教育無償化は教育にも家計にもマイナス_01

 

  • 授業料の学校負担が増えて、自由な経営ができなくなり、教育の質の低下につながる。
  • 国と自治体の補助が増えて、税金や社会保険料といった国民負担の増加につながる。

 

「財政悪化」で少子化が加速する

教育無償化の原資は国民の血税です。すでに1200兆円に上る政府の借金をさらに積み増すのは、将来の国民負担を増やすことになります。これは少子化対策としては逆効果です。
政府が打ち出した「子供が3人以上」ならば大学を無償化するという方針も、子供を積極的に増やす動機につながるとは言えません。それどころか、無償化の条件を2人、1人と緩和するべきという声が増え、さらに財政が悪化していくのが関の山です。

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日本を発展させる教育へ

 

バラマキではなく公立学校の質の向上を

本当に経済的に困窮している方に対しては、税金を使った国からの補助も必要です。しかし、それを国全体に広げてしまう大盤振る舞いは、将来の世代に禍根を残します。

一方、内容が良ければ高い教育費を払ってでも私立学校を選ぶ家庭があるのも事実です。教育は「タダならよい」というわけではなく、大切なのはその内容であると言えます。

本当の意味で家庭の負担を減らすためには、授業料の安い公立学校の質を上げることに力を入れるべきです。教育によって、新しい優秀な人材が育ち、日本の国際競争力が強まっていくなら、教育への投資は有意義なものであると言えます。高等教育においては「学問の自由」を保障し、多様な人材を育てるようにすべきです。また、経済的に苦しい家庭の子弟に対しては、本人が将来的に働いて返す貸与型の奨学金などの充実を図るとともに、篤志家による寄附や奨学金を受け入れるための寄附税制の見直しも必要です。

 

学校に通わせてくれた恩が「親孝行の原点」に

教育無償化の背景には、「子供が望む進路を選べるようにしたい」という考えもあります。しかし、例え貧しくとも費用を捻出し、学校へ通わせてくれたことが、子供から親への感謝につながっています。国が子供の面倒まで見始めると、こうした「親孝行の原点」が失われてしまい、「親不孝の大量生産」につながります。福祉大国スウェーデンでは、高校・大学も含めた教育無償化が実施されていますが、65歳以上の高齢者の3人に1人が1人暮らしで、高齢者介護を受けている人の約6割が孤独に悩まされているといいます。(※)

※…AFTONBLADET「Äldres ensamhet är en hälsorisk」(2019年6月9日)、 Sverigesradio「Majoriteten äldre besväras av ensamhet」(2019年9月26日)

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良い教育には熱心な人格者としての教師の存在こそ必要

戦後日本の高い国際競争力は、国を復興させようとする意気込みを持った公教育に支えられていました。しかし現在は、2002~2010年に実施された「ゆとり教育」に象徴されるように、国全体から目標が失われ停滞が続いています。

今こそ、子供の可能性を信じて伸ばしていける情熱ある教師の存在が必要です。

そうした役割はAIには代替できません。優れた教師にはそれに見合う報酬を与えることで、教育の復権につながり、国の発展を後押しできます。

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参考 教育無償化は教育にも家計にもマイナス 子供に必要なのは質の高い教育

参考 幸福実現党NEWS vol.158 教育無償化は教育にも家計にもマイナス 子供に必要なのは質の高い教育

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