社会保障に押し潰される前に
「小さな政府、安い税金」への転換を

幸福実現党
党首 釈量子
30年以上にわたって「ゼロ成長」の日本。名目GDP(国内総生産)は2023年にドイツに抜かれ、近くインドにも抜かれて第5位に転落する見通しです。これに対して「もっと国がお金を撒けばいい」という声もありますが、政府は採算を考えないので無駄が多くなります。何よりそのお金は、元は私たち国民の稼いだものです。政府が大盤振る舞いするほど国民は手取りが減って働きがいもなくなります。政府のお金の使い方を見直し、国民が自らの智恵と努力で生み出した富を自由に使える「小さな政府、安い税金」を目指すことが、繁栄につながるのです。

衝撃の年200兆円超!! ─ 際限ない国民の負担増
昨年度の国税と地方税の税収は、それぞれ過去最高の78.4兆円と47.6兆円になりました。これに加え、社会保険料の負担も80兆円を超えます。合計で毎年200兆円規模の巨大な負担が国民にのしかかっているのです(図)。それでも歳出を賄うには足りず、政府は1,323兆円もの借金を作っています。これはGDP比で240%と世界でダントツのトップです。こうした「政府の大盤振る舞い」と「国民の負担増」の悪循環が続いているのが現状です。

年金・医療・介護の公的保険はすでに破綻している
政府が使うお金で最大のものが、年金・医療・介護をはじめとする社会保障で、年間140兆円を超えます。これはアメリカの国防費に匹敵します。巨額の費用は「保険料」だけでは賄いきることができず、半分近くが国庫負担(税金)によって支えられています(図)。これは保険制度としてはすでに破綻していることを意味しますが、高齢化を言い訳に国民負担の増加は放置されています。しかも今年の参議院選挙前に成立した年金制度改革関連法によって、パートなどで働く人を新たに厚生年金に加入させたり、厚生年金の積立金を基礎年金に“横流し”したりする措置が取られます。政府は崩壊状態にある制度の延命を図っていますが、国民の負担はさらに大きくなるだけです。
社会保障の給付と負担(2025年度予算ベース)

破綻している社会保障を見直し
頑張る人たちが報われる国へ

「小さな政府、安い税金」が国を元気にする
今夏の参議院選挙では「手取りを増やそう」「現役世代のために減税しよう」という主張をした政党が支持を伸ばしました。しかし「減税」だけしても、他方で社会保障の名の下、子育て給付金や教育無償化を含むバラマキを続ければ、結局は国民の負担は増えることになります。実際、社会保険料の負担は増加し、国民負担率は増え続けています。政府の役割を「減量」しなければ、国民の手取りは増えず、豊かさは実感できません。努力する人が報われる国を作るためにも、行き過ぎた社会保障の見直しが必要です。
誰も得をしない過剰医療にメスを
2024年度の医療費は過去最高の48.0兆円となりました。特に1973~83年にかけて70歳以上の医療費が無料(自己負担ゼロ)となって以降、高齢者の医療負担が軽いことは当たり前だと思われ、必要以上の受診が増えるモラルハザードを引き起こしました。しかし過剰受診は必ずしも健康につながりません。
際限のない医療費拡大に歯止めをかけるために、今こそ抜本的な改革が必要です。窓口負担は少なくとも一律3割にするとともに、OTC類似薬(※1)や低価値医療(※2)の保険適用除外といった医療費削減への取り組みが急務です。現役世代に極端に重い負担がかかる高齢者への医療費「仕送り」の制度(※3)も廃止すべきです。また各人の「安らかにあの世に旅立つ権利」を守るために、本人の苦しみを考えない延命治療は見直しが必要です。
※1: 本来は医師の処方で出される処方薬と成分や効能が似ている一般用医薬品のこと
※2: 風邪に対する抗生物質の投与など、患者にメリットが少ないとされる医療のこと
※3: 2008年からの「後期高齢者医療制度」では、現役世代の加入する医療保険から「拠出金」としてお金を出し合い、高齢者医療制度に回すいわゆる「仕送り」が行われている。

生涯現役社会で
生きがいを取り戻す

政府が国民の老後生活のあらゆる面倒をみることは不可能です。年金の支給年齢を引き上げるとともに、75歳くらいまでは普通に働くことができ、元気な人は生涯現役で働ける社会をつくることが高齢者の幸福にもつながります。
また税金や社会保険料の負担を軽くすることで、各人が自分の親の面倒をみることができる余裕も生まれてきます。給料の多くが手元に残るようになれば、両親やお世話になった人に恩返しができるのです。「安い税金」のもとで、家族の支え合いを守る温もりのある社会を目指すことが大切です。
幸福実現党チャンネル
「大川隆法政治哲学」や全国での活動紹介などを発信しています。
幸福実現党 公式チャンネル
「言論チャンネル」配信中
政治や経済、社会保障、国際関係など時事問題の気になるテーマを取り上げ、本音の議論を進めます。
幸福実現党 公式
「Truth Z(トゥルース ゼット)」
若い世代をはじめ、政治や経済に興味を持てない皆さまにも幅広く、楽しみながら学んでいただけるようなコンテンツを提供します。
書籍
『トランポノミクス再始動
時代は今、「 小さな政府」』
日本の未来を危惧するすべての人々に、トランプ政権の経済顧問が贈る日本への処方箋。
アーサー・B.ラッファー著/「ザ・リバティ」編集部 訳 幸福の科学出版刊
機関紙愛読者(党友)
インターネット申込のご案内
幸福実現党の政策や活動を応援下さる方なら、どなたでも申し込みできます。幸福実現党の最新情報を月2回程度配信いたします。