集団的自衛権の行使容認は当然だ “前例主義”からの脱却で 日本を守ろう

 7月1日、安倍政権が集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更を閣議決定しました。かねて国防強化を訴えてきた幸福実現党として、今回の決定を歓迎します。

 一内閣の判断で、「集団的自衛権は保有しているが行使できない」との従来の憲法解釈を変えることには、「憲法軽視」「戦争への道を開く」といった反対論が沸き起こっています。しかし、日本に迫る国防の危機を考えれば、防衛力強化は待ったなしです。

 今回の日本政府の決定について、中韓両国は憂慮を表明しているものの、中国の勢力拡大を危惧する東南アジア諸国やオーストラリアは支持する立場です。地域の秩序維持のためにも、日本には大きな役割が期待されているのです。

 

「集団的自衛権」とは?

「集団的自衛権」とは、自国と密接な関係がある国が武力攻撃を受けた場合、自国が直接攻撃を受けていなくても共同して防衛に当たる権利をいう。日本も主権国家として、国際法上、自衛権を有している。歴代内閣は憲法9条に抵触するとして、「集団的自衛権は保有しているが行使できない」との立場をとってきたが、7月1日、安倍内閣は、行使を容認する憲法解釈変更を閣議決定した。

 ※本記事は「幸福実現NEWS」第59号党員版の内容をWeb記事にしたものです。

 

平和勢力の唱える「平和」は「隷属」を意味する

 そもそも自衛権は国連憲章でも認められた国家の自然権であり、集団的自衛権の行使を認めることは主権国家として当然の姿です。中国の強引な海洋進出や北朝鮮の核・ミサイル開発など、日本の安全保障環境が悪化するなか、集団的自衛権の行使容認により日米同盟を強化し、抑止力向上を図らないことには、日本の安全は確保できません。

 不戦の誓いこそ平和だと考え、備えを欠いたままであれば、隣国の侵略を招き、国民の自由が奪われかねません。平和勢力が唱える「平和」は「隷属」と同義であると言えるでしょう。憲法9条をあくまでも死守することを望むのであれば、中国や北朝鮮にこそ憲法9条の導入を求めるべきです。

 また、「自衛隊員に犠牲者が出る」との意見もありますが、そうした議論は、使命感をもって国防に当たる方に対して失礼と言わざるを得ません。人命尊重の論理を優先するあまり、危険業務に携わる方々の仕事を否定してはならないのです。

 

“創造的な政治”で国際社会に貢献を

 先の大戦後、日本は安全保障をもっぱら米国に依存しながら、戦後復興を成し遂げ、経済大国としての地位を築き上げてきました。しかしながら、財政問題を抱える米国は軍事費削減を迫られており、アジア太平洋地域での米軍のプレゼンス低下の可能性は否定できません。米国の退潮を尻目に、中国が覇権主義にひた走るなか、従来の憲法解釈を金科玉条(きんかぎょくじょう)とする“前例主義の政治”では、国家・国民を守り抜くことはできません。不測の事態も想定し、法整備も含め安全保障に万全を期す“創造的な政治”によって、日本はもとより、地域の平和を守らなくてはならないのです。

 日米同盟の強化と併せて、日本は今こそ主権国家としての大原則に立って、防衛予算の拡大などで「自分の国は自分で守る」体制の構築を急ぐとともに、安倍政権が進める対中抑止のための戦略的外交をより強力に進めねばなりません。もちろん、国防の手足を縛る憲法9条は早急に改正すべきです。

 

日本悪玉論を排せ

 防衛力強化に反対の声が上がる背景には、日本を侵略国家とみなす東京裁判史観がありますが、この歴史観は中韓が日本を攻撃する際の格好の材料ともなっています。3月には中国が南京大虐殺や従軍慰安婦に関する資料をユネスコの記憶遺産に登録申請しましたが、これらが歴史の捏造(ねつぞう)であることは明らかです。

 国内においては、旧日本軍による従軍慰安婦問題への関与を認めた「河野談話」と、日本のアジア諸国への植民地支配と侵略行為を謝罪した「村山談話」の見直しを急ぐとともに、国際社会に対しても、日本が先の大戦を通じて白人優位の人種差別政策を打破し、欧米による植民地支配からアジアの同胞を解放した面についても、正当な評価が得られるよう取り組まねばなりません。

 ※本記事は「幸福実現NEWS」第59号党員版の内容をWeb記事にしたものです。

 

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※本記事は「幸福実現NEWS」第59号版党員版の内容をWeb記事にしたものです。

中国による「南京大虐殺」「従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し、

日本政府に万全の措置を求める署名

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