台湾の自由を守り抜く
~日本と台湾は運命共同体~
党首 釈量子
日本にとって、最も身近な国の一つである台湾ですが、中国は、台湾を中国の「神聖な領土の一部」として、「一国二制度」による併合を進めようとしています。
しかし、その中国では、新疆ウイグル自治区で100万人以上がナチス型の再教育キャンプに収容されているほか、チベット自治区や内モンゴルでも、弾圧が続いています。また、キリスト教や仏教などの宗教施設が次々と破壊されています。このような状況を鑑みても、幸福実現党は、台湾は断じて中国に吸収合併されるべきではないと考えます。
それは、台湾の人々の幸福とともに、日本を守るためにも極めて重要なことです。
日本は二度と台湾を見捨てることなく、積極的平和のために行動していかなければなりません。
台湾と中国は別の国家
第二次大戦から70年以上が経ち、実質的に台湾は中華人民共和国とは別の国家として成長しています。台湾は国民が選挙を通じて政治家を選べる民主主義国家ですが、中国は全体主義国家で、政府の意向に沿わない人には政治参加の自由はありません。
中国の習近平国家主席は今年1月、「台湾統一のために武力を行使する権利がある」と話しました。台湾が全体主義国の中国に吸収されれば、人権弾圧の拡大になります。
これは、中国に返還された後の香港で民主活動家への締め付けが強まっていることを見れば明らかです。
幸福実現党は、台湾はすでに「独立した国家」であると考えています。「同じ民族が統一国家をつくる」とは限りません。例えばヨーロッパでは、同じ民族であっても、多くの国家に分かれています。
日本は1972年に中国と国交回復する引き換えに、台湾と断交してしまいましたが、それは武士道の国として恥ずべきことではなかったでしょうか。「台湾も中国の一部だ」と言うのは、あくまでも中国の主張です。日本の一方的な断交は正しい選択ではなかったでしょう。台湾は国際的に孤立してしまい、中国の立場が強くなるばかりになっています。
沖縄が危ない
台湾が中国に吸収されれば、日本の暮らしを守るシーレーンも中国に握られてしまいます(下図)。ここを通じて日本に入ってくる物資は、原油や鉄鉱石をはじめ、日本人の暮らしに必要不可欠のものばかりで、経済の要です。
また、中国共産党機関紙は、「琉球(沖縄)は中国のもの」と明言しています。台湾が中国に吸収されれば、侵略の足場とされ、沖縄は危機に瀕します。
台湾と日本は、「運命共同体」であり、台湾の防衛は日本の防衛から切り離せないと言えるでしょう。
台湾海峡は日本の“ノド元”
日本に石油や鉄鉱石などの戦略物資が運ばれる際のシーレーン(赤線)。
中国が東南アジアの国々や台湾・沖縄付近を支配すれば、日本は経済活動をコントロールされ、国力を削がれる。
『愛は憎しみを超えて』
3月3日に大川隆法・幸福の科学グループ総裁が台湾で行った講演・質疑応答を収録。李登輝元総統から大川総裁に送られた手紙がきっかけとなったこの講演では、「孫文、蔣介石、李登輝、蔡英文の流れと、毛沢東、鄧小平、習近平の流れの違い」「台湾の考え方を中国全土に広めること」など、台湾の人々への激励とともに、日本の使命が力強く説かれた。
共産主義、全体主義について、現代的解説を簡潔に述べた政治テキストであると同時に、第三次世界大戦の勃発をアジア・太平洋地域でくい止めるための必読の一書でもある。(「まえがき」より)
台湾はそもそも独立国である
国際社会への復帰を助け、同盟関係を
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第二次大戦後に連合国側として認められたのは中華民国であり、この時には国連の常任理事国でもありました。しかし、その後、共産党の毛沢東が国民党の蔣介石を台湾に追いやったのです。「中華民国が、中華人民共和国(中国共産党)に国土を奪われた」というのが、正当な歴史です。
幸福実現党は、台湾を独立した国家として認めたうえで国交を回復するとともに、国際連合への復帰を支援することを目指します。中国本土の複数政党制を実現し、台湾・香港から中国の自由化・民主化を進めるために日本が果たすべき使命は大きいと考えます。
中国は近年、台湾との友好国への経済援助などによって懐柔し、台湾との断交を促しており、現在国交がある国は17カ国にまで落ち込んでいます。一方、日本は世界で一番、外交関係の多い国です。台湾が日本につながれれば、世界につながれることになっていきます。
アメリカは、台湾と政府高官同士の交流を認めるなど、関係を強めるための法案を作っています。日本も同様の法律制定を目指すべきでしょう。3月1日には、蔡英文総統が日本の新聞のインタビューで、安全保障に関する対話を求めています。日本と台湾との関係を進めるべく、安保対話の実現、そして、日米台で力を合わせての同盟関係まで進む必要があります。
今後日本としては、中国の脅威にさらされるフィリピン・ベトナムのある南シナ海などアジアの海域をもアメリカと共同防衛できるよう、憲法改正をはじめ法律の整備も進めるべきです。
幸福実現党の台湾政策
一、「日台関係基本法」を制定し、台湾との関係を強化すること。
一、日台FTAを締結して経済関係を強化すること。
一、日台の安全保障の交流を行うこと。
一、台湾との同盟関係を念頭に、台湾が独立国家であることを承認し国交回復を図ること。
一、米国とも協力し台湾の国連への加盟など国際社会への復帰を後押しすること。
3月20日、内閣府に上記の政策を提案する「台湾と国交回復し関係強化を求める要望書」を提出しました。
釈量子党首 新刊を発売 !
新聞で好評連載中の記事を書籍化するとともに、著者渾身の書き下ろしを収録した2書。立党10年を振り返るとともに、未来の国家ビジョンを語ります。
10周年を迎えた幸福実現党 国防・外交政策に影響を与えた
立党して10年間の間に訴えてきた政策が、国政に影響を与えています。
2009年
日米同盟強化と集団的自衛権の行使容認を主張
2009年8月主要政策集
2009年衆院選で「北朝鮮・中国の軍事的脅威への備え」
「集団的自衛権の行使容認」を主張しました。
↓
2015年9月に「安保関連法」が改正され、
集団的自衛権の行使が可能になりました。
2014年
日露平和条約の締結を推進
2014年11月主要政策集
2014年衆院選で、対中包囲網形成に向け、
ロシアとの関係強化し、
平和条約の締結を目指すことを主張しました。
↓
2018年9月にプーチン大統領の呼びかけがあり、
日本とロシアとの平和条約の締結に向けての調整が始まりました。
【PDF】台湾政策について 2018年6月 幸福実現党