【動画を文字で読む!】森口朗(教育評論家)× 釈量子~左翼のタブーに迫る!?

釈量子の未来対談 vol.5

森口朗(教育評論家)×釈量子【未来対談vol.5】~左翼のタブーに迫る!?

2019年4月4日、森口朗氏をお迎えし、「左翼のタブーに迫る!?」と題して対談を行いました。ぜひご覧ください。

 

対談者

釈 量子
幸福実現党 党首
森口朗氏
教育評論家
《森口朗氏プロフィール》
教育評論家。中央教育文化研究所代表。元東京都職員。1995~2005年まで、都内公立学校に出向経験がある。著書に、『いじめの構造』『日教組』『戦後教育で失われたもの』『誰が「道徳」を殺すのか』(以上、新潮新書)、『なぜ日本の教育は間違うのか』『自治労の正体』(以上、扶桑社新書)、『校内犯罪(いじめ)からわが子を守る法』(育鵬社)、『教師は生まれかわる』(幸福の科学出版)等。近刊書は『左翼老人』(扶桑社新書)。

 

釈量子の未来対談 vol.5

 本日は、森口朗先生との対談ということで、よろしくお願いいたします。

釈量子の未来対談 vol.5

 
 森口先生は最近、この『左翼老人』という書籍を発刊されましたが、このタイトルは大丈夫ですか?

森口 これは、相当、編集者がビビりました。日本社会のすべてのがんは、結局、政治なんですよ。政治こそが日本社会のがんなので、どうしてもそれを書かせてくれということで、この企画を持っていきましたら、編集者が「えっ……」という感じで(笑)。「まあ、お前が言うんだから、とりあえず企画は上げるよ」と、企画は上げてくださったんです。

 そうしたら1カ月後ぐらいに「あの企画、通っちゃったよ」というメールが来ました。だけど「でも『左翼老人』というタイトルは、さすがにシビア過ぎるから、せめて『左翼老人のトリセツ』とか、そういうのにしない?」と言われて。

 つきあいの長い編集者だったので、私も「わかった。じゃあ、『左翼老人の処方箋』にしよう」と言ったら、書籍のタイトルって編集部だけで決めるんじゃないんですよ。営業も入って、会社全体で決めるんですが、その時に営業部門が「いや、これはズバリ『左翼老人』でいったほうが、絶対に売れる」と言って、最初のタイトル『左翼老人』になりました。

 私もこのタイトルを見て、「うわっ、森口先生、これは勝負に出たな」という感じがしました。この本の内容を読んで見て、私なりの感想を一言で言うとすれば、これは〈生前供養〉ですね。

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森口 せ…生前供養…?

 ええ、生前供養。これからあの世が近くなられた皆さまにですね。

森口 ああ、そういう意味ですね。私が供養されたのかと思いました(笑)。

 いえいえ。森口先生は供養の必要はないです(笑)。このままあの世に還ったらまずいだろうという人たちに対して、森口先生の愛情がすごくこもってるんですよ。

森口 ありがとうございます。

 例えば、のっけから序章のところで、「本書は、1人でも多くの高齢者が『左翼』であることを悔い改め、死にゆく前に祖国日本の発展に貢献していただくために書いた本です」ということで、まさにこれは宗教的には〈生前供養〉と言います。これは洗脳の脱し方の処方箋まで書いてあるんですね。

森口 そうなんです。

 もう、至れり尽くせり。

森口 これは他の、いわゆる保守系、自由主義者の方々も、そこはすごく評価してくださいますね。「左翼には腹が立つ、というところまではお前と同じように思ってるけど、じゃあどうやって助けるんだというところまで書いたのは、これが初めてだ」と言ってくださった方が、何人かいらっしゃいました。

 私たちも同じ思いです。今日はしっかり勉強させていただきたいと思います。

 

左傾化する安倍政権

釈量子の未来対談 vol.5

 今、安倍首相が、旧民主党の政策をパクって、結構左回転をしています。(左翼が安倍政権を)政策的に批判する声も小さくなっています。幸福実現党は地方議員を結構出しているんですけれども(※注:2019年5月時点で35名の地方議員を輩出している)、「共産党の議員がもう1人増える」とか、「幸福実現党にもうちょっとしっかり通ってもらって、同じ会派を作ろう」という声も、結構聞くんですね。左翼の分析、リベラルとはどう違うのかとか、そこら辺はどう考えていらっしゃいますか。

 

“左翼”とは何なのか?

釈量子の未来対談 vol.5

森口 「左翼」という言葉は、本当に動く言葉なのですが、この本では主にマルクス主義者およびその末裔の方々を「左翼」と言っています。いま、素直に「私たちはマルクス主義です」と言っているのは共産党さんだけなのですが、そこにしか票がいかないんですよ。でも、現実にマルクス主義を若い頃に「すばらしい」と思って、革命運動をやっていた人たち、そしてその考え方を曲げていない人たちは、社会民主党や立憲民主党も、みんなそうなんです。だからそれを全部集めて、この本では「左翼」と呼んでいます。
 では、彼らは自分たちのことを「共産主義」だと、素直に言っているかというと、正直に「私たちは共産主義者です」と言っているのは日本共産党だけですから。社民党は自分たちのことを、「社会民主主義者」と言っています。

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森口 しかし、彼らは違います。少なくともヨーロッパの社会民主主義とは、まったく違う。立憲民主党は、自分たちのことを「リベラル」と呼んでいますが、これもアメリカ民主党の「リベラル」とはまったく違います。
 「リベラル」とはどういう思想かというと、例えば経済政策でいうならば、基本的に資本主義を認めながら、大きな政府になり、そして失業している人たちを救う。第二次世界大戦の直前ぐらいから、アメリカがやりだした政策、あれがリベラルのスタートです。それをやった政党は、日本でいえば自民党ですよ。

 

左傾化する日本

釈量子の未来対談 vol.5

森口 つまり、自民党が、世界標準の左派なんです。つまり、日本には「左派」と「左翼」しかいない。となると、左に向かって船は沈むんです。日本に大切なのは、自民党よりも自由主義的な主張をする政党こそが大切なんです。

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 ハイ! 私たちも左傾化する中で、踏ん張っていかなければと思います。

森口 そこを国民の方々が理解してくれれば。幸福実現党さん、釈さんがいけば、一番いいんでしょうけれど、幸福実現党じゃなくても、自民党よりも自由主義的な政策をする政党がどんどん増えていくと、私は日本はもう一度復活すると思います。

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森口 この平成30年間、ずっと欧米に抜けられて、差をつけられる30年間だったじゃないですか。やはり令和の時代は、もう一度抜き返す。せめて、追いつく。これが新しい時代になってほしいなと思う。
 そのために本当に必要なのは、自民党を「左過ぎる」と主張する人たちなんですよ。これこそが、本当に必要な政策だと思います。

 そうですね。平成の30年間、なぜ発展しなかったのを一言でいうと、例えば消費税が導入されたり、リーマンショックがあったりと、いろいろな言い方はありますが、森口先生的にいえば、まさにこの日本中に左翼的な考え方を持っている人が、おびただしい数、いらっしゃる。この考え方自体が、日本を発展させなかったのだということですね。これは非常におもしろい視点だと思いました。そういう意味で、まさにここから脱却しなければいけないと思いますね。

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 「冷戦思想から抜け出せない悲しい人たち」という章があります。意外に知られていない情報がいろいろ書かれています。ピースボートで有名な辻元清美さんの、おもしろい話もちょっと出ていますね。

森口 辻元さんは、令和になって何か発言されていらっしゃるらしいんですけれど、あの方は10年くらい前まで、堂々とネットで
「皆さんは私のことを護憲派と呼びますが、私は憲法を改正するつもりです。なぜなら、憲法1条から8条までは、天皇のことが書いてある。私は天皇制を廃止すべきだと思っているので、実は改憲派なんです」
と、正直におっしゃっていたんです。

 ところが、さすがにだんだんと左翼っぽい人があの世に逝ってしまうと、「天皇制をつぶす」と言うと当選できないと思ったんでしょうね。それをネットから全部消したんですよ。だけど今のインターネットの世界は、自分で消しても、ぺたぺたっとそれを持ってらっしゃる方がいて。でも、マスコミはそのことを言わない。だから今、令和になって皇室のことで発言されて、さも自分は皇室支持者みたいな顔をしているんですけど、実はそんなことはない。

 立憲民主党の皆さんは、今年のお正月に伊勢神宮に参拝されたんですね。それがマスコミで報じられると、立憲民主党の支持者の皆さんが「なんで伊勢神宮に行くんだ!」とネットに書いたらしいです。

森口 だから、あの人たちも本当はただの共産主義者なんですけど、でも何重にも嘘の仮面をかぶって。だから、こういうことを言うと全女性を敵に回すかもしれないですけど……濃すぎる化粧で、素顔がわからないようなものですよ(笑)。

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 厚化粧で…(笑)。まあ…そうですね。私もかなり化粧が濃くなってきて。

森口 いや、そんなことないと思います。(釈さんの)もっと若い時から存じておりますので。

 

女性差別について

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 「女性だから」という差別が、いまだにあるという話で。4月から女性議員を増やしましょうという話が出ています。先日の朝日新聞に、市議会選挙に出ようとすると「おなごのくせに」と言われるという記事が出ていました。「おなごのくせに」って、江戸時代か!?と思って、私、もう5分ぐらいゲラゲラ笑っちゃって。

 そうしたら、幸福実現党の候補者も、実は「おなごのくせに」と言われて嫌がらせを受けていた人がいたことがわかりました。市長さんから「為書きは男性には来るけど、女性には行かない」と。その候補者のご親族にも、「女性を議員にするわけにはいかない」と言ってきたらしいんです。まさに「おなごのくせに」なんですが。

森口 そこは困ったことに、どちらかというと保守系の方々のほうが、まだまだ男女差別が強い方が多いですね。本当に困ったもんです。

 だいたい市議会では、女性というと共産党さんか幸福実現党だと聞くところもありますね。

 

LGBTについて

森口 左翼は、昔は差別していても、コロッと態度を変えるのが上手なんですよ。LGBTがまさしくそうです。以前は、左翼はLGBT差別の先頭に立っていたんですよ。

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 えっ!

森口 そうですよ。左翼思想はLGBT大反対。だってソ連はゲイを犯罪にしていたんです。ソ連の共産主義を素直に今引き継いでいらっしゃる北朝鮮は、21世紀に入ってレズの方を公開処刑しましたから。これが共産主義、左翼の本質なんです。

 だけど、「LGBTは俺たちの仲間だ」と言ったほうが票が入るとなったら、コロッと態度を変えて、「私たちがLGBTを守ります」と言っているんです。

 男女差別もそうです。男女差別は、理念的な差別は共産主義にはなかったのですが、現実的に左翼系の候補者は昔は男ばかりだったでしょう。あれはなぜかというと、組合をやっていた連中の「上がり先」として、政治家があったからなんです。組合で定年を迎えるためには、一生働かなければいけない。当時、昭和の時代はまだ男女差別のある時代ですから、一生働けるのは男しかいないです。だから、左翼政党は男だらけだったんです。

 それが今となったら、「いや、男女差別をなくすのが私たちの仕事です」と言っているわけでしょう。だから、もう嘘つきも甚だしいですよ。本当に。だけど、腹は立つけど、嘘がうまいんですよね。

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 でも、結構コロッとだまされている方が、すごく多いですね。

森口 そうなんです。めちゃくちゃ多いです。私は知り合いにLGBT全部いるんですけど、本当にみんなだまされてますね。

 リベラルの皆さんのほうが理解してくれると、思われてますよね。自民党の杉田水脈議員のあの発言も、「生産性がない」という言葉自体は確かに「子どもを作らない」というふうに読むと、ちょっとあれですけどね。

森口 よろしくないですけどね。

 でも、そのほかのところは、よく読まれる方だと。

森口 悪意も全然ないし。

 レッテルを貼られてしまいました。

森口 LGBTは、それこそ日本の歴史をさかのぼれば、日本にはもともと差別はないですから。

 織田信長とかね。「衆道」と言って。

森口 織田信長は、男も女も平気で抱いてましたからね。秀吉は女しか抱かなかったらしいですが、信長は男。じゃああの時代に、女性1人しか抱かなかった人は誰かというと、明智光秀です。光秀は奥さんだけです。どういう人間か、わかるでしょう。

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 いやぁ……言葉に詰まってしまいました(笑)。かなり今日は、皆さん、おもしろいでしょ。今日の話。いまだかつてないノリになってきて、私もちょっとドキドキしてるんですけど。確かにLGBTという面でみたら、日本の歴史を振り返ると、日本はかなり寛容なんですよね。

森口 そのとおりです。

 ただ、入ってこないものは、入ってこなかった。例えば、宦官って日本には入ってこなかったですね。日本のことを宦官国家と言う人がいるんですけど、私もそういうのを聞くとわっと怒りがわいてきます。日本は、いろいろな意味で寛容さがありましたね。

 

左翼の洗脳から脱却する方法

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 (森口先生の『左翼老人』の中で)左翼の洗脳から脱却するための3段階というのが、すごくおもしろかったのが、まず普通にテレビを観て、なんとなく薄く影響を受けている日本人がたくさんいますよね。そういう方々が朝日新聞を読まれたり、サンデーモーニングをご覧になられたりする方々ということですね。

森口 地上派のテレビって、本当に左に偏ってるんです。これが不思議なことに、BSはそれほど左がかっていないんです。特にフジテレビさん。フジテレビは左翼だという方が、ネットの中にも結構いらっしゃるんですが、あれは大間違いです。フジテレビさんは左翼じゃありません。TBSさんとテレビ朝日さんは、本当の左翼ですけど、フジテレビさんは金になったら右にも左にも寄る(笑)。

 地上波は左翼老人ばかりが観るので、地上派のフジテレビは左っぽいんですけど、BSのフジテレビはちゃんと中道なんです。

 では処方箋としては、テレビでふわーっと影響されている人は、BSを観ましょう。これが処方箋ですね。

森口 「BSのフジテレビ」です。TBSとテレビ朝日はちゃんと信念をもった左翼ですから、BSにいっても左翼です。でもフジテレビさんは「BSを観るやつは結構賢いな。じゃあ左っぽいと受けないな」と、中道っぽい番組を作ってるんですよ。

 なるほど。そこがちょうどスポッと抜けているところですからね。

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森口 朝日新聞を読んでいらっしゃる方は、信念を持って読んでいらっしゃる方も、確かにいらっしゃいます。そういう方はなかなか難しいんですけれども、信念を持ってらっしゃらない方もいる。

 新聞屋さんって不思議で、ずっと何年もとっている人には、何一つ商品をくれないのに、3カ月ごとに変えている方にはすぐ物を持ってくるんです。ご経験のある方、いらっしゃるでしょう。今、うれしいことにネットでそれができるんですね。だから確かに、近所の新聞屋さんにそれを言うのは、ちょっと心苦しいかもしれないけど、3カ月朝日新聞を読売新聞に変えてごらんとか、産経新聞に変えてごらん。信念がなければ、そのまま変えちゃえばいいし、信念があっても「いやいや、○○さん。そういう信念を持つためにこそ、やっぱり理論上、敵の理論を押さえとかなきゃいけませんよ」と言って、産経新聞を3カ月も読めば、結構コロッと変わるんですよ。

 「朝日新聞が言ってるほど、そんなに市民団体なんてあるわけじゃないんだ」とか。当たり前です。数十人の市民団体ばっかり、ニュースになってるんですよ。だからこれが左翼だったら、ここ(対談会場)だって、絶対ちゃんと朝日新聞に載りますよ。(笑)

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 3番目に、もう「骨の髄まで左翼」という方を、どう説得するかを、最後にお聞きしたいと思います。

森口 「骨の髄まで左翼」という方は、だいたい若かりし頃、「運動」をされていた方なんですね。「僕は運動をしてた」と。私もそろそろ60なので仲間入りなんですが、老人と仲良くなるためには、まずは相手の自慢話を聞くことです。左翼といえども、絶対に最初から否定してはダメです。「俺は国のことを思ってこんな運動をしていた」みたいなのが、生粋のガチガチの左翼の方です。聞いてあげてください、最初は。

 「安保条約には反対だったんだ」と言ったら、「その安保条約って何条でしたか?」と聞いてみてください。するとね、全員、知りません。私、都庁にいた頃、この遊びが大好きだったんです(笑)。都庁に入った頃、私の十数歳上の世代が「団塊の世代」で、だいたい威張るんですよ。「俺は若い頃、運動やってたんだよ」と。

 「へえ、先輩、そうなんですか」と、最初はそれを聞いてあげるんです。「ところで、先輩が反対して安保条約って、何条でした?」と聞くんです。そうすると、「いや…あの頃は読んでたけど、随分古い話だし、もう忘れちまったかな…」とか言うんですね。見栄張りはね。答えは、10条です。10。幼稚園児でも覚えられるでしょう? 10個だったら。

 10はね(笑)。

森口 反対したものが10個だったら、幼稚園児でも覚えられますよね。あの時代、あの運動をやってたやつらは、誰も条文を読んでいません。私は十数人、都庁の職員で遊びましたけど、誰一人知りませんでした。知らないくせに、ただデモをやって、ワーッとやってるだけですから。

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森口 そして、そのあとに、でも熱い思いを持ってますからね。「でも、熱い思いを持ってたんでしょう。その熱い思いはわかりますよ。何十年前、少なくとも20世紀に左翼思想が正しいという誤解があったこともわかっています。でも、その熱い思いは、今は、例えば中国で少数民族が弾圧されてますよね。あんな弾圧を許すべきじゃない。あるいは、北朝鮮に我々の同胞が奪われてますよね。それを認めるべきじゃない。あなたの熱い思いって、やっぱりそういうところに行くべきなんじゃないですか」というと、プライドも曲げることなく、「うん、そうかもしれんな」と言ってくれたりする人もいます。

 

中国による人権弾圧

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 なるほど。私たちも人権のところでは、随分声を上げています。それで納得していただけるよう、説得ができるといいんですけれども、どうもウイグルの問題、まさに現代のナチスに匹敵するような、残虐な話になっているわけなんですけれども、ここに手を差し伸べてくださる人権派の弁護士さんや国会議員の方って、ついぞ聞いたことがないんですよね。

森口 いないでしょう。

 これは、なぜなんでしょう?

森口 世界標準では、「人権」と「信仰」はパッケージです。

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 セットなんですね。

森口 セットです。ところが日本は、左翼が人権を主張したので、「人権」と「信仰」がくっついていることが、わかっていないんです。マルクス主義者って、基本的に全員、信仰そのものをすべて否定していますよね。だから、信仰と人権というのは実はセットなのだということがわからない。それで左翼の連中ばかりが、「人権、人権」と言っているので、人権を主張している連中は、信仰に基づく虐殺――中華人民共和国で行われているのは、信仰に基づく虐殺ですよ。それに対して声を上げるということが、仮に自分の良心を持っていたら、まさしくやるべきことである、という自覚すらない。

 でも、そこを言ったら「ああ、たしかに」と、素人の方は思うはずです。今の左翼にだまされている方は、思うはずですね。だから、だまされている人をターゲットにして、本当の正しい人権思想を持つように、釈さんにはやってほしいとつくづく思います。

 そうですね。ぜひそこは頑張りたいです。あと、欧米のキリスト教的な人権思想もありますし、仏教的にも「人間は皆仏性を持っている」という考えがありますので、公明党さんのように中国と仲のよい政党の方には、やはり中国に対して声を上げていくように、お願いしたいところですね。

森口 本当にそう思います。20世紀に、立派な方々で中国と仲良くしようとした方々もいらっしゃいます。松下幸之助さんとか。あの時代は、我々は共産主義社会でどれだけひどいことがされているか、わからなかった。つまり、ナチスがドイツの国内でどれほどひどいことをしているか、わからなかった時に、ナチスドイツと同盟を組んだ日本人は、ろくでなしじゃないでしょう。

 でも、それがわかった時に、ナチスを救おうとしたら、それはろくでなしじゃないですか。今、もうナチス(の悪業)がわかったのと同じ時代なんですよ。中華人民共和国で、どれだけひどいことが行われているか、わかった21世紀に、私はあの国をかばう連中は、全員、人でなしだと思います。

 本当にそうですね。私たちも声をしっかり上げていくだけではなく、皆で行動していきます。私も、人でなしだと思います。

 今日は本当に長時間にわたり、普段言えないような話をガンガンしていただきました。引き続き、左翼探しゲームを、この本とともにやっていきたいと思います。本当に今日はありがとうございました。

釈量子の未来対談 vol.5

 

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