改正マイナンバー法が成立
マイナカード
「事実上の」義務化の狙いとは
幸福実現党
党首 釈量子
マイナンバーの利用拡大に向けた改正マイナンバー法(※)などの関連法が6月2日に成立し、2024年秋に現在の健康保険証が廃止され「マイナ保険証」に一本化されることになりました。これはマイナンバーカードの事実上の義務化を意味し、国民からは不安や反対の声が相次いでいます。政府による生活への介入を防ぎ、人々の自由を守るために、幸福実現党はマイナンバー利用拡大に断固として反対します。
※行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律
強引すぎるマイナカード推進
これまで政府は、「ポイントが貰える」「給付金が簡単に受け取れる」など「お金」で国民の関心を引きながら、マイナカードの普及を図ってきました。政府はさらに取得率を上げるべく、強硬手段を取りました。「カード取得は任意」というスタンスを変えず、今回の法改正で健康保険証を正式に廃止して、強引にカードを取得させようとしているのです。
“セキュリティ”以前の大問題
国民の不安は無視
「マイナカードは安全である」と政府は主張してきましたが、早くも問題が噴出しています。
マイナンバーに別人の公金受取口座が登録されたケースが約13万件確認されたほか、「マイナ保険証」が別人の情報への紐づけられる事例も2021年10月以降で約7300件確認されています。他人の医療情報をもとに薬が処方されれば健康被害が起きかねず、非常に危険です。
無責任!
マイナポータル(※)の利用規約をよく見ると…
デジタル庁の故意や重過失でない限り「責任を負わない」
(利用規約第26条)
「マイナポータル」を通じて、誤って他人の情報と紐づけられ、他人の年金情報が閲覧できてしまったり、医療機関におけるトラブルが多発したりしています。しかし、マイナポータルの利用規約では、利用者が損害を被ったとしても、デジタル庁は“よほど”のことでないと責任を負わない旨が明記されており、非常に無責任です。
(※)行政手続き等を行う政府サイト。マイナカードの保険証利用や口座との紐づけの際にも使う。左図はマイナポータルの利用規約。
「便利さ」の先にある「リスク」と「課税」
ずさんな管理で個人情報が危ない!
国民の十分な理解が得られないまま推進されたマイナカードは、情報管理があまりにずさんで、利用拡大は危険です。またデジタル庁の職員の約3分の1は民間企業に籍を置いたままであり、人為的な情報流出の懸念も拭えません。何より政府による個人情報の一元管理は、自由のない監視社会に近づくことを意味します。
着々と進む「貯金税」への準備
国民全員がカードを取得すれば、政治はその「インフラ」を利用し始めます。特にマイナンバー普及の一番の狙いは課税強化であり、近い将来、「預貯金税(財産税)」の導入が行われる可能性もあります。実際、今回の法改正では、本人が「不同意」の返事をしなければ、自動的にマイナンバーと公金受取口座が紐づけられるようになりました。政府は財政赤字解消のために、国民の“ 財布” に手を突っ込みかねないのです。
将来の日本の姿…?
個人情報だだ洩れの実態
アメリカ(社会保障番号)
- 社会保障番号などを使った「なりすまし詐欺」が横行し、被害額は年間約5兆円、2021年の被害者数は約4,200万人
- 2017年、サイバー攻撃で社会保障番号を含む約1億4,500万人分の個人情報が流出
韓国(住民登録番号)
- 2011年、中国人ハッカーに約3,500万人(国民の7割)の情報を盗まれる
- 2014年、下請け民間企業社員が売却目的で持ち出し、約1億400万人分の住民登録番号など(重複データを含む)が流出
スウェーデン(個人識別番号)
- オンライン上で他人の個人情報(住所、電話番号、生年月日、収入、犯罪歴等)を検索可能
- 税務署に行けば他人の納税額も調べられ、国民の“相互監視”によって脱税を防いでいる
人の温もりを守り、自由を守ろう
デジタル技術の進歩そのものは、生活を便利にする面がありますが、それが政府に都合の良いように利用されて国民の自由が奪われると、簡単に中国のような「監視社会」になってしまいます。幸福実現党は、全ての国民が神仏の子として尊重され、自由が保障されるために、人の温もりの感じられる社会を失ってはならないと考えます。
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