砂川市空知太神社訴訟の札幌高裁「違憲解消」判決を受けて

北海道砂川市が市有地を空知太(そらちぶと)神社に無償提供していることが、憲法の政教分離原則に違反するかが争われた訴訟の差し戻し控訴審判決において、札幌高裁は12月6日、無償から有償貸与に切り替えるとした市側の提案を受け、同市が神社施設の撤去を請求しないことが違法であるとした一審札幌地裁判決を取り消し、撤去を求める原告の請求を棄却しました。

本審理は、本年1月20日、最高裁大法廷が「市が地元連合町内会に無償で市有地を神社施設敷地に提供していることは違憲」との判断を示し、違憲状態解消の手段について審理を尽くすべきだとして、札幌高裁に差し戻されたものです。

差し戻し審では、市側は町内会館にある祠(ほこら)を同じ敷地内の鳥居付近に移し、同敷地の一角を年約3万5千円で氏子側に提供するという解決策を提案。末永裁判長は「市が提案するように、有償にしたり施設に手を加えたりすることで違憲状態は解消される」と指摘しています。

幸福実現党は最高裁の違憲判決を受け、空知太神社が撤去される危険性や、同様に敷地の無償提供を受けている全国数千の神社で問題が発生する危険性について警鐘を鳴らし、地元、砂川市空知太を中心に署名活動を展開してまいりました。5月27日には地元1,108名の方々の署名を携え、「公有地上に無償で建つ神社施設等を守る特別措置法の制定を求める請願」を国会に提出し、空知太神社等の救済措置法の制定を働きかけました。

その意味で、今回、札幌高裁が「敷地の有償貸与」という条件付きながら、「違憲状態は解消される」との判決を示したことは、明治時代より続く空知太神社への信仰を守り抜いたという点で事実上の「勝訴」であり、評価できます。

しかし、依然として、本最高裁判決により、公有地上に無償で建つ全国数千ヶ所の神社等が「違憲」と認定される状態が継続しており、同様のケースを抱える自治体の多くでは判決を受け、無償から有償貸与に切り替える動きが加速しています。同判決が厳格に適用されれば、有償化によって存続が難しくなる神社等が続出し、「信教の自由」の抑圧に繋がる危険があります。

同最高裁判決は「政教分離」規定の厳格適用を求めたものですが、「政教分離」規定は、あくまでも「信教の自由」を守るための制度的保障であり、「信教の自由」を侵すのであれば本末転倒です。ゆえに、同最高裁判決は「信教の自由」を抑圧し、「宗教差別」「宗教弾圧」を助長しかねない危険な判決であり、改めて、その是正を強く求めるものです。

幸福実現党 党首 立木秀学

砂川市空知太神社訴訟の札幌高裁「違憲解消」判決を受けて

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