昨日4月30日、ワシントンで開催された日米首脳会談で、台頭著しい中国をにらみ日米の防衛協力の強化が確認された。中国の軍事的膨張は、瀬戸際政策を続ける北朝鮮とともに、アジア太平洋地域の平和と安定に対する最大の脅威となっている。年内にも開かれる中国共産党大会で習近平新体制が発足する見込みだが、軍との関係が深いと指摘される習氏のもと、経済失速による国民の不満の矛先を外敵に向かわせようと、中国が対外姿勢をさらに硬化させる可能性も十分に考えられる。国防上、対中抑止力の整備・向上は待ったなしである。
目下のところ、東シナ海の海洋権益を巡っては、中国は一昨年9月の尖閣諸島沖漁船衝突事件以降、尖閣奪取に向けて既成事実を積み重ねるため、領海侵犯等を繰り返している。こうした中、東京都の石原慎太郎知事が都として尖閣諸島を購入する意向を示し、地権者との交渉を進めていることを明らかにした。石原発言に触発され、政府も尖閣の国有化を検討する旨表明したが、そもそも、我が国領土を守るのは日本政府の役割である。石原氏の言動を越権とみる向きもあるが、政府の外交・安保無策こそが問題であり、国として尖閣防衛の意思をより鮮明にすべきなのである。国有化だけではなく、中国が尖閣上陸などの強硬策に出る事態も想定したうえで、実効統治の強化に向けて、施設建設により日本人が往来できるようにするほか、主権侵害を強制力で排除しうる法整備や防衛態勢の構築を急がなければならない。
北東アジア情勢が緊迫の一途を辿る中、国民の生命を守るためには、日米同盟の強化と併せ、抜本的な国防体制の整備が急務である。その際、日本の国防の手足を縛る憲法9条の改正が必要だが、国会の怠慢により憲法改正の具体的進捗がみられないのは誠に遺憾である。こうした現状を踏まえ、我が党は「今そこにある危機」に即応すべく、「平和を愛する諸国民」とは言えない国に対しては、「憲法9条は適用されない」とする憲法解釈の変更を改めて提言したい。
アジアの平和的秩序の構築のためには、中国の覇権拡大の抑止と併せて、その人権抑圧的な政治体制の変革も大きな課題である。中国の辺境自治区等では、少数民族を根絶やしするかのような弾圧政策が行われているが、こうした現実に対し、アジアの大国である日本が座していてよいわけはない。我が国は大国としての責任に目覚め、中国はもとよりアジア各国に広く自由化・民主化がもたらされるよう働きかけを強めるべきだ。
我が党は以上の考えに基づき、憲法記念の日、東京・日比谷野外大音楽堂で開催される「5.3 憲法を変えて日本とアジアの自由を守る!国民集会&デモ」に協賛参加し、日本とアジアを守る決意を改めて鮮明にする。引き続き、諸賢の御理解、御支援をお願いする次第である。
幸福実現党 党首 ついき秀学
「5.3 憲法を変えて日本とアジアの自由を守る!国民集会&デモ」
(主催:中国の脅威から子供の未来を守る会)
5月3日(木・祝) 於:日比谷公園大音楽堂
開場:12:00 開演:13:00 (14:20~デモ行進)
デモコース:日比谷公園大音楽堂→虎ノ門→溜池山王→六本木→(流れ解散)