「もんじゅ」廃炉の検討方針を受けて(党声明)

平成28年10月28日
幸福実現党

 

 先般、政府が高速増殖炉「もんじゅ」について廃炉を含めて抜本的な見直しを行う方針を明らかにしました。わが党はかねて「もんじゅ」の必要性を訴えるとともに、原子力規制委員会による規制のあり方については見直しが必要との立場を鮮明にしています。わが党としては「もんじゅ」存続を願うものでありますが、現下、新規制基準に「もんじゅ」を適合させるには莫大なコストや相応の時間を要するほか、設備の耐用年数を考慮すると、陳腐化により追加投資に対する便益が小さいとみられることなどから、政府の見直し方針にはやむを得ない面があることも理解いたします。

 もとより、資源に乏しいわが国にあって、核燃料の国産化を可能とする高速増殖炉の役割は極めて大きく、その開発を諦めるべきではありません。政府は「もんじゅ」廃炉の方向性を示しつつも、核燃料サイクルの推進及び高速炉の研究開発の維持を確認しており、その具体案として、実験炉「常陽」の利用や、フランスが開発を進める高速増殖炉の技術実証炉「ASTRID」における共同研究も取りざたされています。

 しかしながら、前者では基礎的な研究以上は望めず、フランス主導となる後者では、わが国の技術水準の低下が危惧されます。わが国において、高速炉開発の推進に伴う最先端技術の開発・蓄積の効果、未来を担う高度人材の育成の効果、広範な裾野産業も含めた経済波及効果はあまりにも大きく、わが国の安全保障とエネルギー安定供給にも直結する、国内における本格的な高速炉の開発から撤退することは、絶対に避けなければなりません。

 そこで、政府には、「もんじゅ」の廃炉を決断するならば、これまでの技術蓄積などを十全にいかして、もんじゅに代わる新しい高速増殖炉の開発に、日本国内において取り組むよう求めるものです。

 そもそも、エネルギー政策は国家百年の計に立って立案・実施しなければならないというのが、わが党の考えです。エネルギーは人間のあらゆる活動を支える基盤であり、エネルギーの安定供給なくして、国家の独立と国民の自由を守り、生活の質の向上や産業の発展を実現することはできません。高速炉開発はもとより、今世紀後半の核融合の実用化など超長期を視野に入れた先端技術の開発促進を図りつつ、原子力発電の継続・新増設を行うとともに、わが国が得意とする高効率石炭火力発電等も活用しながら、安定的で経済効率的なエネルギー需給構造の実現に努めるべきです。

 幸福実現党は、日本の未来をしっかりと見据え、原発依存度低減などを基調とする現行のエネルギー政策を抜本的に見直し、安全保障と経済成長を支える強靭なエネルギー政策の確立に力を尽くす決意です。

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